スガイ医師、ロックスターの美学を語る(笑)
メイキングオブ米野宏和プロジェクト最終回!
米野プロジェクトのリーダーではないが影の首謀者?医局スガイです。さて、人前でベースを弾くには約20年ぶりという私ですが、バンドやると決めた時最初に考えたのは、「コンサートでどんな格好しよう」(笑)。私の世代は意外にそこからです。
30前後の米野君、元君の世代は普段着、ラフな格好で演奏するのが普通ですが、50歳前後の私たちの世代って、化粧して派手な格好でバンドするのが一般的だった。今もベース弾きながら微妙に(笑)かっこつけますし、ステージでも米野君たちより動き回ったりします。スガイ医師ユニオンジャック仕様(笑)が普段の私からあまりにかけ離れたものだったためか、その後「かっこよかったです」というリップサービスが意外に多かったですが(笑)、実は私は10代の頃、化粧して当時のへヴィメタルバンドでは定番(?)だった日の丸にカミカゼなんて書かれた趣味の悪いシャツを着てライブをやっていました。
米野君や元君のようなかっこよさとは無縁で、たぶん神様にロックスターとして成功する運命を与えてもらえなかった私ですが(笑)当時自分では結構シリアスにやっていた(やっていたつもりだったけどお世辞にもうまくやれているとは言えなかった)ものを、もう少しユーモラスさをブレンドしてもう一回やってみる、というのが今回バンドをやるうえでの自分のテーマだった。たまたま英国ロックのThe Whoのユニオンジャックのキャップを落札して、80年代に流行りだった日の丸ではなく、ベースも衣装も全部ユニオンジャック仕様で、ロックスターとしての資質を持った米野君や元くんと戦ってみようと思ったわけです。10代のときシリアスに音楽をやっていた自分自身のパロディ、という意味であの度肝を抜く格好、私の中では必然だった…。米野君たちと私が並ぶ違和感(笑)は消し去れませんでしたが、楽器より衣装代の方が高い(笑)という気合の入りかたで、トチくるったロック中年キャラに徹し、MCも結構笑いが取れましたし、本当久しぶりだった割には楽しくできました。シリアスさとユーモラスさをいかに融合させるか、なんてことは10代の私には全然できなかったですが、年取って人生経験を積んで改めてやると意外にうまくいったかなと思っています。カッコいいことをやるときは客席前まで出ていく、裏方に徹するところは下がって壇上でドラムと並ぶ、ベーシストの王道ステージングが楽しかったです。
船見さんは単発プロジェクトでリズム隊を組むのがこれで5回目、私も精神科医として右も左もわからない頃からのお付き合いで、がっちり患者を見てくれるので彼が夜勤していると当直医も安心できる看護師さんの一人。米野君は音楽の嗜好が近いのもありますが、懇意にさせていただいて、私は個人的にこっそり○○ちゃんとか呼んでいたりする。木村君はしょっちゅう相談に乗ってもらう私の仕事上の片腕だし、元くんは面倒な患者さんの看護をじっくりやってくれていて、彼の看護、すごく良いよな、と思っています。これは病院だけではないのかもしれませんが、今職場の飲み会というものが激減していて、うちの病院も昔と比べるとスタッフと飲みに行く機会がごくごくごくごく少なくなっている。仕事上のパートナーと仕事外で彼らのセンスを目の当たりにするのがすごくいい経験でした。
協調性のなさには定評あって、そもそも協調の楽器であるベースをなぜ先生が選んだの?というところが謎である私ですが、精神科、精神科医はチームプレイヤーとしてのセンスが重要です。オーロベッタやバンド、演劇でもマジックでも何でもいいのですが、医師、staff混成でこんな感じに病院祭などでいろいろなイヴェントをやれると、それも病院の売りになるし、スタッフのチームワークづくりにもいいかもしれませんね。ともかく、このプロジェクト、不定期にですがどうも存続するらしい。次は重鎮ドラマーのダブルドラムというすごいものが見れます。このブログなどで?もしかしたら何らかの告知があるかもしれません。よろしかったらぜひチェックのほどを…。