プロジェクトメンバー日誌

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2023.2.9
西1こどもユニット クリスマス編 〜サンタクロースはいるんですか〜
メンバー日誌

こんにちは。西1病棟、看護師J1です。こどもユニットでは季節を感じれる行事やバレンタイン、ハロウィン、クリスマス等こども達に楽しんでもらえるようにレクリエーションの年間計画をたてて実施しています。

そんな中、「サンタなんているわけないじゃん!」と言う中学生や「いるもん!」と言う小学生、「親だったよ」と冷ややかに言う子と色んな言葉が飛び交うのが世の常。私は「へ〜」「ふ〜ん」「そ〜なんだ〜」と否定も肯定もしませんが、信じる気持ちは大切にしてあげたいと思います。

 

みなさんならどう切り返しますか?

 

その昔、同じ疑問をもった8歳の女の子が、米国ニューヨークの新聞『ザ・サン』に手紙を出しました。今でもこの季節になると、米国の新聞各紙に120年前の手紙と回答が再掲載されるのです。一部を抜粋し紹介します。
【手紙】
「こんにちは、新聞社のひと。私は8歳の女の子です。友だちがサンタクロースはいないと言うのです。パパが「わからなかったら『ザ・サン』に聞いたら?」と言うので、本当のことを教えてください。サンタクロースはいるのですか? ヴァージニア・オハロンより」

【回答】
「ヴァージニア、それは友だちのほうが間違っているよ。きっと何でも疑いたがる年頃で、見たことがないものは信じられないんだ。自分のわかることだけが全部だと思っているんだね」

 

回答したのは『ザ・サン』の新聞記者です。子どもにもわかる平易な言葉を使って、サンタさんがいることを証明しようとします。

 

「サンタクロースがいないということは、子どもの素直な心も、ものごとを楽しむ心も、人を好きになる心も、みんなないことになる。見たり聞いたり触ったりすることでしか楽しめなくなるし、世界をいつも温かくしてくれる子どもたちのまぶしい輝きも消えてなくなってしまうだろう」

 

回答者は女の子の感情に訴えかけます。

 

「サンタクロースは人の目には見えない。けれども、それでサンタクロースがいないことにもならない。本当に大切なものは子どもにも大人にも、誰の目にも見えないものなんだ。妖精が原っぱで遊んでいるところを見た人がいるかな? そう、いないよね。でも、それでいないと決まったわけじゃないよね」

 

そして最後にサンタさんはいると断言します。

 

「ヴァージニア、これは本当のことなんだよ。サンタクロースはいない? いや、今もこれからもずっといる。ヴァージニア、何千年、何十万年たっても、サンタクロースはいつまでも、子どもたちの心をわくわくさせてくれると思うよ」

 

この手紙を書いたヴァージニアは、のちに47年間教鞭をとりました。子どもたちに、本当に大切なものは「目に見えない」ものだということを教えたのでしょうね。

 

これは児童思春期病棟で日々子どもたちと関わっている私達精神科看護師にもとても参考になります。本当に大切なことは目に見えない・・・それをどう伝えるか児童思春期精神科看護は奥が深い。

 

風や気温は目に見えません。しかし、私たちは感じることはできます。五感を研ぎすませばサンタクロースの存在を感じられるかもしれません。あなたも8歳の子どもに戻って、サンタクロースの存在を信じてみませんか?

 

【クリスマスレクでの入院中の子ども達の作品】

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