プロジェクトメンバー日誌

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2015.8.12
CTとビートルズ
メンバー日誌

CTを最初に発売した会社はレコード会社のイギリスEMIでした。日本では東芝EMIです。ビートルズで有名なあのレコード会社です。ビートルズのレコード販売で得た莫大な収益を何か世の中に貢献したいとEMIが医学研究に資金提供しました。この辺が日本の企業との大きな違いです。1960年代です。イギリスのハウンズフィールドはすでに開発されていたX線回転横断をコンピュータ化できないかと日夜研究しておりました。因みにX線回転横断装置を開発したのは弘前大学の高橋信次です。なにしろ当時のコンピュータはお金がかかってしょうがない。そこにEMIが資金提供してくれたものですから、急速に研究開発が進み、ついにコンピュータによる回転横断装置すなわちCTscannerが開発されました。これによりハウンズフィールドとアラン・コーマックがノーベル医学生理学賞を受賞しています。当時のCTは10億円(今の価値では100億円)くらいしたそうです。ビートルズがいなかったらCTの開発は10年以上遅れたか、もしかすると資金難で頓挫したかもしれません。CTによる輪切の画像化はフーリエ変換を使うのですがこの話はものすごく長くなるので省略します。

ビートルズCTscanner

放射線専門員 小野

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